俺はどこの何に向かって怒ればいいのだ!

息も絶え絶えとなった家治。

(『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』/(c)NHK)

「意次のような正直者を重用するように」と家斉へ遺言を伝えたのち、一橋治済の胸ぐらをつかむと「天は見ておるぞ! 天は天の名を騙(かた)るおごりを許さぬ!これからは余も天の一部となる…。余が見ておることをゆめゆめ忘るるな!」と告げ、そのまま息絶えてしまいました。

それから場面はふたたび江戸市中へ。こちらでは米を盗みに新之助の家へ入った男によって、ふくがとよ坊とともに殺されてしまいます。

とよが乳をあげた赤ん坊の母親が、その夫に「あの家には米がある」と伝えたことが原因だったことが分かると、新之助は「…この者は俺ではないか。俺は…俺はどこの何に向かって怒ればいいのだ!」と涙ながらに嘆きの声をあげ、ドラマは幕を下ろすのでした。