夫婦にも波長の法則はある
一見理想的に思えるのはA。仲が良かった兄と妹の間で穏便に話し合えれば、それに越したことはありません。けれど現実は違います。義姉があれこれ口出しをしてきて、兄がそれを抑えられないのなら、もはや火が燃えている状態。きょうだいがいくら消そうとしても、義姉が燃料を投下し続けているようなもので、放っておけば燃え広がる可能性大です。
その事実を受け入れるなら、弁護士という第三者に入ってもらったほうが、消火は早いのではないでしょうか。弁護士を立てた場合、相続の問題は片付いても、わだかまりは残るでしょうから、決別は覚悟しておいたほうがいい。つまり理想はAでも、現実にはBを選ぶのが幸せぐせなのです。
妹から見れば、「兄はすまなそうな顔をしているし、本当は遺産を多くもらいたいなんて考えていないだろう。義姉が強く言うから困っているだけだ」と思うかもしれません。けれどスピリチュアルな視点で見れば、兄と義姉、この夫婦は同類です。兄も心のどこかで「もらえるものならもらいたい」という気持ちがあるはず。「類は友を呼ぶ」という波長の法則がありますが、それは夫婦にも当てはまります。
似たもの夫婦と言うように、実は同じ波長で惹かれ合っているのです。そうでなければとっくに離婚しています。となれば、「きょうだい仲が良かったのは過去のこと。言い返さない今の兄は義姉と同じ考え」と割り切るしかないでしょう。
今回は夫の相続について、妻が公然と口出ししているわけですが、妻の相続に夫が口出しをするというパターンももちろんありえます。私の経験上、男性は表立って口出しするというよりも、陰で妻に入れ知恵することが多いように思います。
「お前、損しているんじゃないか? 昔から兄貴に体よく使われていただろ。オレはずっと見ていたからわかる。それで相続が等分って割に合わないんじゃないか?」と吹き込み、妻が「考えてみればそうね」と、その気になるのはありがちなケース。これも夫婦の波長が同じで、同類だから起こることです。