のぶと嵩に勇気づけられて
――登場人物の中で自分と似ていると思うキャラクターはいますか?似ているところやそのキャラクターへの思いも教えてください。
「1度目標を決めたらまっしぐらに突き進んでいく」ところは、のぶに似ていると思います。のぶや嵩の姿を見ていると、その時は失敗したと思ったことでも、決して無駄になることはないということや、反省する強さ、失敗しても立ち上がって次に進もうとする強さを感じて、勇気づけられます。
2人の関係性からも支え合うとはこういうことだ、と改めて教えてもらった気がします。自分ひとりでは自信がないことも、きっとできるよと言ってくれる誰かが側にいたら、2倍も3倍も頑張れると思うんですよね。
改めて自分が出会った人や支えてくれた人に感謝したいと思いましたし、自分も一緒に信じて、一緒に走れる、誰かにとってそんな人になりたいなと強く思いました。
――「あんぱん」では戦争の悲惨なシーンも描かれますが、ドラマを通して伝えたいメッセージや教訓など、感じるところがあれば教えてください。
今の私たちに通じる恐ろしさを教えてくれたと思っています。「あんぱん」は特に戦時中の人たちの感情の揺れ動きが生々しく描かれていて、とてもハッとさせられました。
例えば、のぶが「愛国の鑑(かがみ)」になる当初の原動力って、「戦争に行く豪ちゃんの役に立ちたい」という純粋な気持ちだと思うんです。それが、結果的に国のために戦うことは正義という思想に変わってしまった。
一方蘭子はこんな戦いに何の意味があるのかと激しくのぶを責めますが、果たして自分は蘭子のように反旗を翻せただろうかと思い巡らせました。
私はこれまで戦中と戦後を歴史上で切り分けて考えてしまっていたのですが、本当は地続きで、戦争で夢が絶たれてしまった人の命、その分まで生きないといけないという使命感や、苦しみを背負ってきた嵩や八木のような人たちが、これまでの国の形を作ってきたということに改めて思いを寄せる機会になりました。
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朝ドラ通算112作目となる『あんぱん』は、子どもたちの人気者<アンパンマン>を生み出したやなせたかしと、小松暢の夫婦をモデルとした物語。ヒロインの<朝田のぶ>を今田美桜さん、<柳井嵩>を北村匠海さんが演じます。
のぶの母・羽多子を江口のりこさん、のぶの妹・蘭子を河合優実さん、メイコを原菜乃華さん、嵩の母・登美子を松嶋菜々子さん、謎のパン職人・屋村草吉役を阿部サダヲさんが演じます。
林田理沙アナウンサーが語りを、脚本は中園ミホさんが担当。主題歌『賜物』はRADWIMPSが手掛けています。
【放送予定】 毎週月曜~土曜 ●総合 午前8時~8時15分
●総合 午後0時45分~1時00分(再)
※土曜は一週間を振り返ります
<毎週月曜~金曜>
●BS・BSプレミアム4K 午前7時30分~7時45分 ほか
【 作 】 中園ミホ
【出演】今田美桜/北村匠海/加瀬亮/江口のりこ/河合優実/原菜乃華/細田佳央太
高橋文哉/中沢元紀/大森元貴/二宮和也/戸田菜穂/浅田美代子/吉田鋼太郎/竹野内豊/阿部サダヲ/妻夫木聡/松嶋菜々子