芸達者な「のこ」

柴犬の演技もみどころのひとつ。人が話しかけているのに柴犬がそっぽを向いたり、別の方向に歩き出したり。柴犬がお芝居をしているように見えるが、これはドッグトレーナーと柴犬の間に信頼関係あるから出来る物で、おやつ欲しさに指示に従うものでない。「犬は人に褒められたい」という思いから見事な演技ができるのだという。

なかでも、福助を演じた3頭のうちの1頭、「のこ」は芸達者と現場でも評判に。「のこがいないと成立しない場面があった」(大東さん)と話すほどだった。

真ん中が柴犬の「のこ」(『シバのおきて』/(c)NHK)

劇中では、本来なら話すことができない柴犬の心の声が聞こえてくる演出になっている。

福助の声を柄本時生さん、『シバONE』編集部のメンバー、石森(飯豊まりえ)が実家のおでん屋の客から預かった柴犬・ひとみの声をMEGUMIさんが担当。柴犬の動きに加え、心の声が聞こえてくることで、より人と犬の交流が強調された。