(『シバのおきて』/(c)NHK)
犬や猫など動物と人との交流を描いた映像作品は人気ジャンルのひとつ。犬や猫の演技に心を動かされた経験がある人も多いのでは。現在放送中のドラマ10『シバのおきて~われら犬バカ編集部~』(NHK、毎週火曜 午後10時~)。舞台は柴犬専門雑誌『シバONE』編集部。劇中には、主人公で編集長・相楽俊一(大東駿介)の飼い犬・福助をはじめ、たくさんの柴犬が登場する。第8回では、柴犬60頭あまりが集結したイベント「シバフェス」の模様が描かれた。柴犬のかわいい姿が見られるのは、現場の努力があってこそ。犬ファーストな撮影の裏側を、プロデューサーの内藤愼介さんに聞いた。(取材・文:婦人公論.jp編集部 油原聡子)

『シバのおきて』制作チームによると、キャストは大東さんはじめ、犬が好きな人ばかりを集めたという。プロデューサーの内藤さんは「たとえば人間なら、苦手な人相手でもお芝居をすることはできます。でも犬は違う。犬は自分のことを嫌っている相手がいたら分かってしまう。犬にそっぽを向かれたらドラマが成立しないんです」と説明する。

間口を広く犬好きなキャストを探し、オファーする際には事務所にも確認して集まったのが大東さんをはじめとした『シバONE』編集部のキャストたちだ。相楽の妻・亜衣を演じる瀧内公美さんも、飼育経験はないが柴犬が大好き。「シバだから受けた」と語るほど。 

撮影前には、キャストはじめ制作陣は動物監修の専門家から犬についての基礎知識を学び、嫌がることやうれしいこと、個体差などについて共通認識を持った。