井上祐貴さんコメント
●井上祐貴さん:松平定信(まつだいら・さだのぶ)
財政難と風紀の乱れに直面する幕府の再建を託され、十一代将軍・徳川家斉(城桧吏さん)の下で老中首座に就任。田沼意次(渡辺謙さん)の華やかな商業重視政策とは対照的に、倹約の徹底、農村復興、風紀の粛正、朱子学の奨励など「寛政の改革」を断行。町人文化にも厳しく、洒落本や黄表紙の出版統制を強化。蔦重の出版活動にも大きな影響を及ぼす。
■コメント
――耕書堂を訪れた定信をどう演じましたか?
「耕書堂は神々の集う神殿(やしろ)であった」と、定信は心の底からそう思っていると思いますし、今やっと来ることができたことのうれしさや感動がうまく表現できていたらいいなと思って収録しました。
そのうれしさをどれぐらい出すのか、演出の大原さんともすごく話し合いました。
(蔦屋耕書堂へ入った)最初の一歩目、蔦重は後ろにいるので、定信の顔は見えていない。もちろん定信としても後ろの蔦重に表情を見られていないというのも分かっている。「え、やばい出ちゃってるよ定信!」って視聴者の方が、ちょっとツッコみたくなるぐらいの温度感を目指して作らせていただきました。
こういう距離感で、この場所で蔦重と話すっていうのはきっと定信も想像もしていなかったことだと思うので、その感慨深さを感じながら、でも自分のプライドも保ちながら、ちょっとした駆け引きみたいなものが行われながら、ちょっとほほ笑ましいシーンになっていればいいなと思いますね。
また改めて見てほしいです。