深田 まずやるべきは家計の全体像を把握すること。私はいつも、家計改善の相談に来る方たちに、収入と支出の《見える化》が何よりも重要だとお話ししています。
大江 おっしゃるとおり。収支の確認は《お金じょうず》になるための一丁目一番地です。「老後資金が足りるか心配」と言いながら、具体的にいくらかかるか把握していない人は意外と多いですよね。
深田 老後不安は「お化け屋敷」のようなもの。どこでどんなお化けが出てくるかわからないから怖いんです。60歳以降に訪れるライフイベントは何か、そしてどのくらいのお金が必要になるのか。それらをあらかじめ知って備えておけば、漠然とした不安や恐怖を遠ざけることができます。
大江 お化け屋敷とは、わかりやすいたとえ!
深田 そのうえで、収支を計算することが重要です。シニア世代の主な収入は2ヵ月に1度の年金支給。そこから国民健康保険料と介護保険料、年4回の住民税などが天引きされます。
毎月支出は食費や水道光熱費などの生活費。子ども・孫へのお祝いや法事などに使う特別費も出ていきますね。
年間の収入と支出を書き出して集計し初めて、「年金で足りない金額はこのくらい」という老後資金からの取り崩し額が見えてくるのです。
日々の支出だけを日記のように記録している人もいますが、それだけでは不十分。収支計算は必ず行うようにしましょう。