くわえて、経営上の問題もあります。緩和ケア病棟は、医療機関の一部ですので医療で利益を発生させないといけません。どこの医療機関でも合言葉のように言われていると思いますが、基本は早期退院。病院は、患者さんを早期退院させるほど利益が上がるようになっています。
これは緩和ケア病棟でも同じです。そのため、入院期間が大体1ヶ月ほどの緩和ケア病棟が多いのではないでしょうか。それ以上患者さんを入院させておくと、利益が出なくなってしまうからです。
これは、緩和ケア病棟を終の住処にしようと考えていた人には寝耳に水、ですよね。そのため、緩和ケア病棟で疼痛コントロール、これから起こり得ることへの精神的なケア、家族や関係者への説明や指導などがおこなわれ、最後は自宅で過ごすという人が多いでしょう。
予後が3ヶ月以上ある人は、入院打診の段階でお断りされているケースがほとんどです。なぜなら、その人を入院させても、利益を出すことができないから。ひどいと思われるでしょうが、患者さんのための医療であると同時に、病院も経営していかなくてはならないという上での判断となります。
緩和ケア病棟になかなか入院できないという声を聞きますが、こういう事情があるからなのです。