住んでいる自治体のHPや広報紙をチェックして、「対象だったのに申請し忘れた!」ということがないように。不明な点は確認してみよう
専門家が独自の目線で選ぶ「時代を表すキーワード」。今回は、経済ジャーナリストの荻原博子さんが、「新型コロナウィルス感染症対策による減収家庭への給付&猶予策」について解説します。

税金、年金、公共料金は猶予や免除の制度あり

​新型コロナウイルス感染症対策の休業などが原因で収入が減った世帯に向けて、政府や自治体でさまざまな支援策が実施されています。ここでおさらいしてみましょう。

まず、税金関連の支援策。収入が激減した人は、所得税、消費税、法人税、相続税、贈与税などの各種税金が、1年間猶予されます。国税局では猶予相談センターを設置していますから、最寄りの税務署へ問い合わせを。

自治体では、住民税、事業税、地方消費税、自動車税などが猶予対象になります。国民健康保険は「減免措置」、国民年金は「免除制度」が使えます。いずれも忘れずに申請を。

公共料金についても、多くの自治体が水道の基本料金を一定期間無料または減免すると発表しています。料金の支払いも2〜4ヵ月待ってもらえるので、お住まいの自治体のサイトを確認しましょう。

失業手当は、新型コロナが原因の企業の人員整理や休業で失職した人を対象に、支給期間を60日延長することを検討中。また、小学校の臨時休校にともない、子どものケアのため仕事を休んだ親には「小学校休業等対応助成金」(1日上限1万5000円)もあります。

企業には、コロナで収益が減っても社員の雇用を続けると「雇用調整助成金」が出ます。中小企業は100%支給されますが、手続きが煩雑なため、申請しない事業者もあるようです。その場合は、自身で直接請求できる「休業支援金」を申請するといいでしょう。また、働く妊婦を応援する制度なども創設される予定です。助け舟に乗って、コロナ禍を乗り切りましょう!