大地真央さん(右)と花總まりさん(左)(撮影:下村一喜)
宝塚のレジェンド、大地真央さんと花總まりさん。ともに年齢を重ねても変わらぬ美しさを維持し、私たちを魅了し続けています。そんな二人が10月の舞台『おかしな二人』で初共演することに。その意気込みをうかがいました(撮影=下村一喜 構成=大内弓子)

雲の上の憧れの方と……

大地 今度の舞台では、花總さんとご一緒と伺って、すぐに「面白そう! やってみたい」と思いました。

花總 私は夢にも思っていなかったのでびっくりしました。真央さんは私にとって“雲の上の憧れの方”ですから、今も目を見てお話しすることができないくらいドキドキしていて(笑)。早く心を落ち着かせなくては、と思っています。

大地 本当に可愛いですね(笑)。ちゃんとお話しするのは今日が初めてですよね。お互いの舞台は観ているのですけど、ご挨拶だけだったので。

花總 『1789─バスティーユの恋人たち─』を観に来てくださったときに、「よかったら『エリザベート』もぜひご覧になってください」とお願いしたら、本当に来てくださって。お忙しいのに、とすごく感激しました。

大地 花總さんは、コスチューム・プレイが似合いますよね。きれいで品がおありになるから。私も王女や王妃や女王を演じてきましたが、凜として、しっかりと芯を持つよう意識していないと、現代とは異なる衣装や世界観にピタッとハマるのは難しいと思うんです。そういう意味では今回共演する『おかしな二人』も、コメディだけれどもドタバタにならず、ウィットに富んだ小洒落たものになるといいなと思っています。

花總 私、コメディ作品は不慣れで、宝塚時代に1、2回やったことがあるだけなんです。

大地 一緒に弾けましょうよ(笑)。チャレンジすることは、苦しいけれど楽しくもありますからね。内から出てくるものを思い切り出して。

花總 はい。真央さんに刺激されて、自分でも知らなかったものが出てきたらいいなと思います。