隠れ完璧主義を外して
髪色は、まずブリーチをして色を抜き、2年かけて明るいブラウンから落ち着いたベージュ、ミルクティー色へと少しずつ変えていきました。仕事以外でカラーリングするのは生まれて初めて。急に薄い色にするのは勇気がいることでしたが、せっかくだからといろんな髪色を試してみました。
そんな時期を経て、今年初めに染めるのをやめ、今は自分本来の髪色になりました。ようやく知った自分のグレイヘアは想像より黒かった(笑)。こういう感じで白と黒がムラに出るんだ、ということもわかりました。
私たちのように「映る」仕事では、どうしても自分の年齢や見た目を意識させられます。いちばんあれこれ悩んだのは、50歳前後でしょうか。体力がガクンと落ちたのを感じたり、ショーウィンドウに映った自分の姿に愕然として、ジムで体づくりに励んだ時期もあります。現状をキープする努力は今も続けていますが、最近は、できないことはできないと諦め、無理はしないように心がけています。
小学生でこの世界に入って以来、私は妙にマジメというか、隠れ完璧主義みたいなところがありました。そうしたものも全部外して自分らしく生きてみたいと思えるようになったのは、ようやくここ数年のこと。4年前、吉本興業に移籍したのも、女優の枠を超えて自分を変えてみたいという気持ちからでした。人は変化しないと成長できないし、ただ待っていても自分にとって良い変化は訪れないと思うのです。