衣類は季節別に吊るして衣替え不要に
けれど、本格的に暮らしの改造を始めたのは、もう少し後のこと。というのも、53歳の時に終の棲家のつもりで3LDKの中古マンションを購入したのですが、当時は仕事だけでなくボランティアにも勤しんでいて忙しかったため、台所以外のモノは取捨選択せずそのまま持ってきてしまったのです。
部屋が広くなったとはいえモノが多すぎ、「収納スペースが少ない、モノが入らない、使いづらい」と、さまざまな不便が生じました。
一番困ったのが洋服の収納。膨大な量の服をぎゅうぎゅうに吊るしていたため、スーツの組み合わせを間違えて出かけてしまったことも。それに、歳を重ねるごとに、衣替えがしんどくなってきました。衣類をすべて出してブラシをかけ、風を通して……という作業は重労働。
そこで最初に着手したのが、壁一面にクローゼットをつくることでした。衣類はここに収められる量に減らし、季節別に吊るします。もう衣替えの必要はなく、扉を開ければすべてを見渡せますから、服選びもラクになりました。
【クローゼット】手持ちの服が一目瞭然。季節別に分け、衣替えは不要
外出着はすべてクローゼットに収納。秋冬物のジャケットは右に、色のトーンが同じものでまとめている。夏物は左から2番目に。一番左にはパンツなど丈の長い服を。吊るすことでパンツのアイロンがけが不要に。下の引き出しにはセーターやカットソー類を。手が届きにくい上の棚にはモノを入れない