【3】フェイク食欲を抑える
空腹感はないのに食べたくなってしまう「フェイク食欲」。内臓脂肪を減らすためには、これを抑えるのが最優先です。僕が実践して一番効果があったと感じたのは、和食に欠かせない「うまみ成分」を摂ること。かつお節に含まれるヒスチジンには食欲抑制効果があり、トリプトファンはセロトニンを作る材料に。また亜鉛には舌にある味蕾の細胞の新陳代謝を促し、味覚をリセットする働きがあります。
糖分や濃い味を好む「デブ味覚」の持ち主の人も、うまみ食材を摂り続けることで、薄味でローカロリーなものでも満足できるようになるのです。
あわせて、緑茶と昆布茶を飲むといいでしょう。緑茶に含まれる茶カテキンを継続的に摂ると、内臓脂肪が減少することが報告されています。昆布茶に含まれるアルギン酸やフコイダンにはイライラと食欲を抑える効果が。患者さんには、水筒に入れてこまめに飲むことをおすすめしています。
【4】最低でも7時間は眠る
「なかなか痩せられません」という患者さんには、眠りが浅い、睡眠時間が不足しているなどの問題が生じていることが多いようです。眠りの質が落ちると、食欲をアップさせるホルモン(グレリン)が過剰に分泌され、食欲を抑えるホルモン(レプチン)が減少します。そのため食欲が湧きやすくなり、過食の原因に。
理想は、毎日最低でも7時間の睡眠時間を確保すること。小分けで取って「合計7時間」を目指すのでもかまいません。良質な睡眠をしっかり取るほど体脂肪が減りやすくなる、という研究もあります。
「日の出とともに起きて、日が沈んだら休む」とよく言われますが、これは理にかなっていて、人間の体がもっともよく活動できる生活サイクルなのです。夜11時頃までには眠りについて、朝7時までには起床する生活を目指しましょう。