2021年6月8日号
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[特集]
年齢を味方につけて
「いま」を楽しめる人でいたい

生きた年月の分、体は無理がきかなくなるし、思い通りにいかないことも増えてきます。それでも、昨日より今日、今日より明日をステキな日にできたら。幅広い世代の方に、その生き方や打ち込んでいることをうかがいました。日常のヒントとなるお話が満載です

●注目記事●

〈孤独を満喫した先の自由〉
「好きなことをやれ。 人生短いんだ」
恩師の言葉を胸に

岸惠子

このたび、88年の人生を振り返る自伝を上梓した岸惠子さん。結婚に伴い渡仏、女優業に邁進しながら国際ジャーナリストとしても活躍するその生き方は常に情熱的。新しい「いま」を手に入れるためにいくつもの決断をしてきました

『岸惠子自伝』の副題にしたように、「卵を割らなければ、オムレツは食べられない」。居心地のよい生活を壊してでも、未知の世界に踏み入ってみろ。というフランスの諺なのだ。

私はこれまでの人生で、3回、慣れ親しんだ卵を《えいッ》とばかりに割った。

その1回目が、1957年の5月1日なのだった。

ニッポンという恋しい祖国や、両親や、日本映画という私の生き甲斐である大事な卵をポンと割って、医師であり、映画監督でもあるイヴ・シァンピ氏一人を頼りに、身一つで祖国を去りフランスはパリに行った。24歳の時だった。

その頃の日本は海外旅行が自由化されていなくて、自分のお金で飛行機の切符さえ買えなかった。すべてをイヴ・シァンピ監督がギャランティ(保証)してくれての旅立ちだった。二度と日本へは帰ることが出来ないかもしれない、というほどの覚悟だった。(一部抜粋)

 

〈僕がトシちゃんでいる限り〉
攻めてる還暦に ついてこいよ!
田原俊彦

歌手、タレントとして40年以上にわたり活躍を続ける田原俊彦さんは、今年還暦を迎えたものの、いっさい妥協なしのパフォーマンスを披露している。年齢を重ねても常にパワフル、前向きな“トシちゃん”の信念とは

この2月でついに60歳になりまして、「どうしていつもそんなに元気で明るいんですか?」と聞かれることが増えてきました。その理由はたぶん、僕が「田原俊彦」を楽しんでやり続けてきたからじゃないかと思います。

トシちゃんでいるのは、案外大変なんですよ(笑)。シングルは毎年リリースしていて、今年で77枚目になりました。しかも、僕のコンサートはかなりハード。ほとんどの曲が激しく踊る曲ですし、ステージいっぱいに駆け回ります。

ジムでトレーニングして体を鍛えているわけでもないし、食事制限をしているわけでもありません。体のメンテナンスといえば、家でストレッチをするくらい。お酒は得意ではないからそんなに飲みませんが、甘い物好きで毎日のようにケーキを食べていますよ。食べたいときに食べたいモノを食べているけどお腹は出てないし、「姿勢がいいですね」と言われる。

こういう“体質”になったのは、みなさんの前で「田原俊彦」をずっとやってきたからなんです。それが、すでに節制なのでしょう。「トシちゃん、楽しそうでいいなあ」「還暦なのに攻めてるな」と、励みにしてもらえたらうれしい。だから僕としては、守りに入らず、毎日を満喫しようと思っています。(一部抜粋)

他にも、小林照子さん×村崎芙蓉子さんの対談「好奇心をエンジンに、 86歳現役を貫く」、ルポ「おばちゃん力、 ここにあり」、スタイリスト・西ゆり子さんのノウハウ「足りない「元気」はおしゃれで補う」など。
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[第二特集]
〈守り方、ゆだね方、しまい方〉
お墓のことが心配です

墓への思い入れは、人それぞれ。親孝行を形にしたい人もいれば、わが子の苦労を思って「不要」と考える人もいるでしょう。遠方への墓参をやめたい、引き継ぎを頼むアテがない、同じ場所に祀られたくない人がいる――。そんなあなたのベストな選択を考えてみませんか

●注目記事●

〈ケーススタディ〉
「供養」のかたちは こんなにある!
吉川美津子

日本には墓を引き継ぐという慣習があります。しかし、時代とともに家族のかたちや価値観が多様化し、「供養」の選択肢も増えてきました。吉川美津子さんの解説で昨今のお墓事情を学びながら、先々のことを考えるヒントにしてみましょう
他にも、読者体験手記「買ったはいいが、悩みは尽きず」が掲載されています。
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[読みもの]

〈宝塚時代から私を支えた2つの言葉〉
明日海りお
役を離れ、素のままの自分で新しい世界へ

男役として宝塚歌劇団花組のトップスターを5年半務め、2019年秋に退団。宝塚時代の代表作『ポーの一族』で退団後の初舞台を踏んだのを皮切りに、NHK朝の連続テレビ小説『おちょやん』で目力の強い女優・高峰ルリ子を演じたほか、民放ドラマにも個性的な役で出演している。現在は、どんな心境で仕事と向き合っているのだろうか?

おかげさまで、次々とやりがいのある作品に恵まれて、毎日がとても充実しています。とはいえ、“女優さん”と呼ばれることには、いまだにまったく慣れていません。私にとって“女優”のイメージは、その人がその場にいるだけであたりの空気が澄み渡っていくような、いわばオアシスのような存在。例えば、今、ドラマでご一緒している有村架純さんなどは、まさに“女優さん”そのもの。ただそこに座っているだけで、キラキラしたオーラが放たれているような魂の美しさを感じます。

それに比べたら、自分が同じ“女優”だとは到底思えない。おこがましいかもしれませんけど、“女優”と呼ばれるより、“俳優”“役者”というスタンスでお仕事をしていくほうが、私には合っているんじゃないかと思います。

そもそも、宝塚歌劇団に入団してからずっと、「宝塚がすべて」という思いで舞台に立ち続けてきたので、退団したらいったい何をしたらいいのか、当初はまったく思いつきませんでした。宝塚があまりにも好きすぎて、「タカラジェンヌでなくなってしまった自分はどうなっちゃうんだろう?」という不安にかられ、一時は、実家の静岡に戻ろうかと考えたこともありました。(一部抜粋)

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〈父とともに喪失感を乗り越えて、 迎えた一周忌〉
母・岡江久美子は みんなを照らす「太陽」でした
大和田美帆

女優・タレントの岡江久美子さんが新型コロナウイルスによる肺炎で逝去したのは、2020年4月23日のことでした(享年63)。一周忌を終えた娘の大和田美帆さんのいまの思いは

岡江久美子さんの没後1年となるその日に、夫の大和田獏さんと娘の美帆さんは、音楽葬「スマイル! 岡江フェスティバル~音楽とともに~」をオンラインで動画配信した。ピアノの生演奏が流れ、岡江さんの友人たちが楽しい思い出話で故人を偲ぶなど、心あたたまる雰囲気の会となった。そのなかで、これまで取材を受けてこなかった獏さんは涙をこらえつつ、初めて妻の最期を語った。この生配信を企画し、撮影も手がけた美帆さんは、「ようやく私のなかで何かが完結しました」と振り返る。

今日は母のワンピースを着てきました。服のサイズはぴったりなんです。

2020年の4月に母と私たち家族に起きたことをお話ししたいと思いますが、いまでも実感がありません。父と私は入院した母を見舞うことも、看取ることも、お葬式をすることもできませんでした。それ以降、心の置き所がないままに月日は流れ、母が亡くなったことはわかっているのに、心が追いついていかないという状態が続いています。いまも、日常のふとした瞬間に突然涙があふれてきます。

昨年から、一周忌にどのような会を行うかについて、事務所の方から私たちに相談をいただいていました。でも今年になってもコロナ禍が収まらない状況で、やはり人をお招きする形でのお別れ会を開くのは難しいということに。

私自身は、何もしないままその日を迎えることは考えられず、何か別の形で母を偲び、みなさんに感謝をお伝えしたいと思いました。

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[グラビア]

〈朝ドラの当たり役を再び〉
ディーン・フジオカ
時空を超えた不思議な縁を感じて


他にも、

〈僕たち、師匠と弟子だった!?〉
松崎祐介×寺西拓人
「ジャニーズ初」を一緒に

〈器用じゃないので、精魂込めます〉
中村隼人
祖父・時蔵のぶんまで活躍して祖母の思いを晴らしたい

〈本当に大切なものは目に見えない〉
宮本亞門
前立腺がんと老父から「生きる姿勢」を教わった

〈特別寄稿うつは友だち〉
森村誠一
百歳時代、老いに希望を見つけよう

〈宝塚 すみれ色の未来へ 花組〉
ドラマ・ヒストリ 『アウグストゥス︱尊厳ある者︱』
パッショネイト・ファンタジー 『Cool Beast !!』
柚香光・華優希

などなど、盛りだくさん。ぜひご一読ください!!

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