岡江久美子さん(『婦人公論』2015年4月28日号/撮影:大河内禎)

 

周囲が楽しそうにしていると、私自身が心地いい

俳優の岡江久美子さんが、4月23日、新型コロナウィルスによる肺炎のため、亡くなった。享年63。一報が流れてからというもの、日本中が悲しみに包まれている。

2005年の『婦人公論』のインタビューで、

「『一緒にいると楽しい』、『パーッと明るくしてくれる』――そう思われているならば、ぜひともお応えしたいところ。これは別に無理しているのでも何でもなくて、単に周囲が楽しそうにしていると、私自身が心地いいんです」
(「岡江流はなまる交際術 "いつもオープン"が"どこでも円満"を呼ぶ」『婦人公論』2005年5月7日号)

と語っていた岡江さん。何度も『婦人公論』の誌面で、人生を前向きに楽しむヒントを披露していた。

東京都出身の岡江さんは、1975年に俳優デビュー。1991年から8年間『天までとどけ』で13人きょうだいの母親役を演じたが自身は一人っ子だ。

「周囲への感謝の気持ちや、義理をとても大切にしている両親のもとに生まれた私は、何かにつけて、『たくさん友達をつくりなさい。友達を大切にしなさい』と言われて育ちました。(略)そのせいか、『人との交わりは、一人っ子の私が生きていく術だ』と、無意識のうちに考えていたのかもしれません」(2005年)