「展望記憶」を鍛えることが重要

記憶力を高めるといっても、やみくもに何でも覚えておけばよいわけではありません。たとえば芸能人の名前などを思い出せなくても、スマホで検索すればすぐにわかります。こういったもので脳をパンパンにしておく必要はありませんし、嫌な出来事も積極的に忘れていいのです。人間の脳は、そういう記憶は忘れるようにうまくできています。

では何を記憶しておかなければいけないか。それは「未来に行うべき予定や約束」です。Aさんとの待ち合わせはいつ、どこでと約束したか。買い物に行くのにポイントカードはどこにしまったか。スーパーの特売日は何曜日だったか。仕事をしている人なら、覚えた段取りをサッと思い出す必要があるでしょう。こういった未来の記憶「展望記憶」を、日常生活で必要な時にすぐに取り出せることが重要なのです。

ちなみに、覚えるのにはコツがあります。方法はたった2つ。とても簡単です。1つは、何度も口に出したり、書いたりを繰り返す「リハーサル」。

もう1つは、「符号化」。いわゆる語呂合わせです。読者世代が学生のころに覚えた「いい国つくろう鎌倉幕府」の1192年は何年経っても忘れませんよね。

みなさんは、「652834250117」という数字を覚えて、それを5日後に言えるでしょうか。このまま覚えるのは誰でも難しいですが、これを「652(老後に)/834 (やさしい)/250(にっこり)/117(いいな)」と語呂合わせで覚えればすんなり頭に入り、時間が経っても思い出すことができるのではないでしょうか。これが覚えるためのコツです。

今回はコグトレ初挑戦という方のために、6日間かけて行うトレーニングを紹介します。鉛筆や消しゴムを用意して、次のページから出題される問題に、1日1問ずつチャレンジしてください。また、6日目の「覚える」は5日前(1日目)のことを思い出して答えなければならないので、自分なりの「リハーサル」や「符号化」を活用してみましょう。繰り返すことで、展望記憶が強化されていきます。楽しみながら行ってみてください。