この記事の目次
〈原因〉子宮内膜という組織が、子宮の外で増えてしまう病気。月経で悪化する
〈症状〉初期は月経痛、進行すると排便痛や性交痛、不妊症、卵巣がんに
〈予防〉子宮内膜症予防にはピルの有効活用を
〈治療〉薬物療法と手術療法をうまく組み合わせて
〈予防〉子宮内膜症予防にはピルの有効活用を
子宮内膜症悪化の予防に効果的なのが、避妊にも使われる低用量ピルです。初期のうちに飲み始めれば進行が抑えられ、卵巣がんの予防効果もあると考えられます。子宮内膜症は手術をしても再発することが多いのですが、ピルを飲んでいれば再発を防げると言われています。
日本ではピルに抵抗感を持つ方が少なくありませんが、ピルには月経痛が軽くなるだけではなく、月経の量が減ったり月経前の不快な症状が軽くなるというメリットもあります。45歳を超える頃になると血栓症を招く危険がありますが、若い方には安全で有益な薬です。月経痛は多くの方が市販の鎮痛薬で抑えていますが、鎮痛剤には子宮内膜症の予防や悪化を防ぐ効果もありませんし、鎮痛作用もピルほど有効ではありません。
月経痛の25%は子宮内膜症が原因というデータもありますので、月経痛の強い方は婦人科を気軽に受診して子宮内膜症を早期発見し、低用量ピルの服用を始めて頂ければと思います。