「僕は夫婦に限らず、大切な人とは深くつながりを持って、深く愛したい人間です。自分で言っちゃいますけど、素の香取慎吾ってけっこういい男なんですよ。(笑)」

ただ、この裕次郎というのが本当にダメな奴で……。以前、『凪待ち』という映画で演じたギャンブル好きの郁男もダメ男でしたが、僕的には裕次郎のほうがひどい(笑)。

共働きにもかかわらず、家事はすべて奥さん任せ。休日も日和が早起きして家のことをこなしているのに、裕次郎は遅く起きてきて、平然と筋トレを始める。

しかも、ちょいちょい「俺かわいそう」という雰囲気を出すんです。次第に愛すべき男になっていくのが物語の一つの見どころではあるものの、腹が立ちますよね。

彼は「夫婦って、そんなに深いものは必要ないんじゃない?」と平気で言いそうですが、僕は夫婦に限らず、大切な人とは深くつながりを持って、深く愛したい人間です。それだけに、裕次郎の薄っぺらさは理解できない。自分で言っちゃいますけど、素の香取慎吾ってけっこういい男なんですよ。(笑)

普段から相手との関係を考えて、よけいな言葉は言わないようにしていますし、逆に「なんだか調子が悪そうだな」と違和感を持ったら、ちゃんと声に出して伝えます。

そうしたら理由がわかって、その日を一緒に乗り越えられるじゃないですか。ほら、僕めっちゃいい男でしょう?