[特集]
目、歯、骨
60代からの元気を支える3つの鍵
●注目記事●
〈90歳と85歳のパワフル夫婦〉
元気ハツラツの秘訣は「筋トレ」と「ブロッコリー」
大村崑×岡村瑤子
崑 筋トレを始めてあっという間に4年以上が経ちました。瑤子さん、その節は、嫌がる僕を無理やりジムに引っ張っていってくれてありがとう。
瑤子 まあ、大げさ(笑)。当時は一緒に外出するたび、あなたがゆっくり歩くのが気になっていたの。ふと振り返ったら、電柱にもたれて休憩していたり。
崑 僕は19歳の時、結核を患って右肺を取っているから、ずっと息切れに悩まされてきたんです。80代という年齢もあり、足腰も弱っていて、どんどん歩くスピードが落ちていた。
瑤子 通りかかった女性に「大村崑さんですよね。どうなさったんですか?」と心配されたこともあったでしょ。
崑 「どこかお悪いんですか?」と声を掛けられたね。あれは、情けなかった。
瑤子 それにしても、あんなに嫌がっていたのに、ライザップで綺麗な女性にカウンセリングしてもらった途端に「わかりました。入ります」って心変わり。
崑 僕が綺麗なお姉さんに弱いの、知ってるでしょ。
瑤子 トレーナーさんとの相性がよかったよね。孫のような年齢の男性だけど、今では「スーパーマン」と呼んで慕っているぐらい。
崑 僕みたいな後期高齢者は珍しいから、スーパーマンも気を使ったと思う。でも、しっかり追い込んでくるからね。スクワットが5回できたら次は6回、6回できたら7回。背負うバーベルも、10キロから始めて20キロ以降は5キロずつ増量している。スーパーマンは、僕の顔色や体調をしっかり見ていて、「今日は40キロに挑戦しましょう。奥さん、35キロを上げていますよ」。「え、瑤子さんが35キロ? ほな、負けてられへん」となるわけ(笑)。あなたは負けず嫌いが過ぎますよ。 (一部抜粋)
[第二特集]
読者ノンフィクション傑作選
涙の数だけ強くなる
[読みもの]
〈名優たちの転機〉
聞き手・文◎関容子
野村万作
『釣狐』と言えば、野村万作師の名演をおいて他にない。伝統芸能の世界に身を置きながら、さまざまな分野に敢然と挑み続けた結果、今の円熟した芸境に到達した、と言えるのだろう。
そこには、シェーンベルクの『月に憑かれたピエロ』をお能の観世寿夫師 と二人で、混じり合うかのように踊る情熱の舞台に眼を瞠った、昔の私の思い出も共にあって。
――あら、それはすごい。昭和三十年でしたよ。
たしかに自分は狂言の家に生まれて、三歳から稽古を始めた『靭猿』で初舞台を踏んで。
祖父(初世野村萬斎)に習ってたころは優しいお稽古で、よくご褒美を買ってもらったりしてましたが、小学校に入ったころ、祖父が亡くなって父(六世野村万蔵)のお稽古になったら、厳しくて厳しくて。近所の学校友達と遊んでいると父が探しに来て、「稽古だ」って、耳を引っ張って連れて行かれる。それが嫌で嫌で、稽古にも身が入らなくてメソメソしだすと、親父はいなくなっちゃう。で、暗くなると父の母親が、「ご飯お上がり」って助けに来てくれる。
そんな状況で、中学に入ったら同級生に演劇好きがいましてね。そのへんから少しずつ演劇ってものに興味を持ちだしました。それまでは映画も芝居もまったく観せてもらえなかった。 (一部抜粋)
[連載]
〈酒井順子の「大人は知りたいことばかり」〉
翻訳家の“言葉を選びとる力”
ゲスト◎岸本佐知子
酒井 読書の秋がやってきました。今日は、英米文学の翻訳家である岸本佐知子さんに、翻訳の仕事についてや言葉との向き合い方など、いろいろとおうかがいできたらと思っています。
岸本 今日は、お話しできるのを楽しみにしてきました。
酒井 海外文学ファンのなかには、翻訳家の名で作品を選ぶ人が少なくありません。私も、作家の名前は知らなくても、岸本さんの訳なら面白いに決まっている、といつも“岸本買い”しています。翻訳する本はどのように選んでいるのでしょうか。
岸本 出版社から依頼されることもありますが、私の場合は、翻訳してみたいと思った本を出版社に提案することが多いですね。
酒井 岸本さんが翻訳し、2019年に出版されたルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』は大きな話題になりました。3度の結婚と離婚をし、4人の子どもを育てたシングルマザーの著者が、自らの体験を軸に物語を紡いだ短編集ですが、心の中の沼からすくい出したような強い言葉に摑まれました。ルシアの作品を岸本さんが「発見」されたきっかけというのは?
岸本 彼女の原書を読んだのは10年くらい前のこと。私が何冊か翻訳しているリディア・デイヴィスという作家が彼女のことを絶賛している記事を読み、その存在を知りました。作品を取り寄せて読んでみたら、あまりの面白さに心を撃ち抜かれまして。 (一部抜粋)
[グラビア]
〈ジャニーズの異色アイドル4人組〉
たくさんの「初めて」に挑戦したい
ふぉ~ゆ~
他にも、
〈大河ドラマの愛されキャラで大注目〉
次なる目標は、歌舞伎をもっと世界へ!
坂東彌十郎
〈ルポ 家は破壊され、家族と引き裂かれ――〉
ウクライナ、日常が奪われた町
玉本英子
〈令和四年「中央公論文芸賞」発表〉
青山文平『底惚れ』
選評・浅田次郎/鹿島茂
林真理子/村山由佳
〈写真でみる時代の空気とその仕事〉
追悼・森英恵さん
真のエレガンスを追求した人
文◎宮智泉
〈宝塚 すみれ色の未来へ 月組〉
ミュージカル
『グレート・ギャツビー』
月城かなと・海乃美月
〈宝塚 すみれ色の未来へ 宙組〉
TAKARAZUKA MUSICAL ROMANCE
『HiGH&LOW ―THE PREQUEL―』
ファッシーノ・モストラーレ
『Capricciosa!!』
真風涼帆・潤花
などなど、盛りだくさん。ぜひご一読ください!!