70代とは思えぬほど美しい立ち姿に、健康的な笑顔が印象的な中尾ミエさん。あくなき好奇心を持ち続け、さまざまなことに挑戦しています。そのパワーの源を聞いてみると――(構成=村瀬素子 撮影=宮崎貢司)
悩む時間があったら体を動かしたい
この6月で75歳になりました。おかげさまで2020年は映画、今年はドラマ、舞台と、やりがいのある作品に恵まれ、6月末にはエンターテインメントショー『SHOWTIME』の公演もあります。
私の経験から言って、体が健康だと考え方も健全になりますね。クヨクヨ悩まなくなる。ネガティブに考えがちな人に、突然明るさを求めるのは難しいけれど、ちょっとでいいから体を動かしてみよう、と誘うのは効果的な気がします。
そもそも私くらいの歳になると、あと何年元気でいられるかを基準に考えるものです。残り時間には限りがあるのだから、興味のあること、やりたいことは今すぐやらなきゃ。
やりたいことを続けるためにも、健康な体を維持することが第一。だから、早寝早起きと毎朝の運動、規則正しい食事を心がけています。
朝は5時に起きて30分ほどストレッチ。両手両足をバタバタ振るゴキブリ体操や、股関節の可動域を広げる運動などをして体の活動スイッチを入れます。7時前に犬の散歩を兼ねて公園に出かけ、雲梯で懸垂の練習をしたり、公園の遊具を使って運動したり。週2回は公園内のトラックを3周走ります。帰宅後に改めてストレッチ──ここまでが日課。