練習着の洗濯

前にも書いたが、わたしの果てしない心配と自問自答は、泥まみれの練習着を洗濯板でゴシゴシする間に繰り返されるのである。

お洗濯のお供はやっぱり洗剤「ポール」と「ちょこっと洗濯」ブラシ、そして昭和感満載の正しい「洗濯板」。これに限る。…なんて話をしていたら、つい先日野球母友たちからチッチッチッ、と人差し指を振られてしまった。

今は「自動バケツ」が素晴らしいらしい。

小さなバケツの中で、少し洗剤水につけ置いた練習着を自動で回すだけで、驚くほど泥汚れが落ちるとか。その話、聞き終わる前にすぐに飛びついて試してみたいワタシ。 

そういえば一番真っ白に泥を落とせるのは「高圧洗浄機」だという話も聞いたことがある。凄まじい汚れ落ちを予感させるが、生地はすぐ傷んでしまいそう。なにより、風呂場で練習着に向かって轟音の高圧洗浄機を向けて構えているワタシの姿が、想像するとなんだか怖い。

あまりの汚さに昔思わず写真に収めたユニフォーム。これを今から洗うのか、と覚悟を決める

ある日、翔大が朝学校に遅刻してしまった、と電話してきた。なぜかお昼前に自分の部屋からかけている。「は?」

聞くと、前の晩に汚れた練習着を洗うため共用の洗濯乾燥機が空くのを待っていたが、前の人の洗濯物が引き取られず空かなかったため、疲れてウトウトしながら待っていたんだとか。

まさか女子と共用ではないので出しても良かったのかもしれないが、とにかく、待っているうちに寝落ちしてしまい、気づけば午前2時。そこから洗濯を始めて終わったのが4時半、すこし仮眠して起きるはずが、気がついたら家を出る時間を過ぎてしまっていたのだとか。

この日は担任の先生からもひと通りお叱りを受けた後、野球部の監督からは「今日は自宅に帰ってしっかり休め」と言われ、家に戻ってきたのだという。