もし「もう着られないけど、手離したくない」と感じる服があったら

特に自分が気に入って買った洋服、手離そうとしたときにエネルギーが必要になるような洋服には、自分のおしゃれの原点ともいうべき何かが隠れているように思います。

首にまいてみることで、魅力を再発見した衣類が多くありました(写真:著者)

私の場合、昔から紺、白、黒、ブルーを愛用しています。柄はペイズリーや更紗が好きですが、こうした好みは歳を重ねたり、着物を着るようになったりしても変わらない、ということに気づきました。

たとえば着物でも結局、洋服での好みと近い柄や装いの着物を選んで着ていたのです。

だからこそ、もし「もう着られないけど、手離したくない」と感じる服があるなら、どこを気に入って買ったのか、どこが今は合わないのだろうか、と考えて、もう一度着られないだろうか、もしくは何か別の用途に使えないか、などと考えるのをお勧めします。

今はセルフビンテージといって、昔買ったお古の良さを見直すという動きも出ているそうです。

自分だけのビンテージは家のなかにあります。そんな洋服たちに再び命を与えると同時に、どこにもないおしゃれを、ほぼお金をかけずに楽しんでみてはいかがでしょうか。


71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』(著:紫苑/大和書房)

71歳、ひとりシニア。子どもたちが結婚してから60代で都内に小さな中古住宅を買った紫苑さん。フリーで仕事をしていたため、年金はわずか月5万円と、お金はないけれども不安はないし、今が一番幸せ。あるものを工夫する豊かで楽しい日々をご紹介。