武蔵が人を斬ると同時にバックには映像と音が出る迫力の演出

2人の間に何が起こるのか

その後行われた公開ゲネプロは圧巻。
真っ黒な背景に、白い線だけでさまざまな場面が表現され、まるで切り絵の世界。オープニングでは静寂の中2人がすれ違い、いきなり激しい立ち回りを。その後も舞台上で無数の白刃が切り合う様は、激しい稽古の成果を思わせる。

ものすごいスピードの殺陣に完璧に合わせた音と背景、稀代の使い手の前には「止まったように見える」敵の姿を見事にデジタルで表現、息つく暇もない演出に、思わず手に汗を握った。

罪もない家来の首を部下に切らせようとする理不尽な輩を瞬時に切り捨てた武蔵。その決断に共感し、行動を共にすることになる小次郎…。2人とともに困難に立ち向かう仲間たち。認め合い、助合っていた2人はなぜ決闘をしなければならなくなったのか。人間ドラマとしても目が離せない作品だ。

会見場での堤幸彦(左)、横浜流星(中央)、中村隼人

巌流島』東京公演は東京・明治座で2月22日まで上演予定。その後、3月27日まで石川・新潟・秋田・愛知・兵庫・香川・福岡を巡演する。

舞台「巌流島」公式サイト