イメージ(写真提供:Photo AC)
3月3日は「耳の日」です。耳や聴力について関心を持ってもらうことを目的として、1956年に日本耳鼻咽喉科学会により制定されました。耳の聞こえに関する神経は、病気や大きな音を聞くことなどによりダメージを受けることがあります。耳が聞こえにくくなった状態を「難聴」といい、高齢の人だけでなく若い人にもリスクがあります。最近では、長時間にわたって大音量で音楽を聴き続けることにより、難聴になる人も増えてきているようです。一生付き合う器官だからこそ、耳は大切にしたいもの。この「耳の日」を機会に、聞こえについて考えてみませんか?
この記事の目次
難聴とは
聴力の老化は20代から始まっている
加齢による難聴は認知症リスクを上げる
若い人も注意したい騒音性の難聴 耳を大切に

難聴とは

音が聞こえにくくなったり、あるいは全く聞こえなくなったりすることを指します。そのほか、「耳鳴りが続く」「音の聞こえ方がおかしくなる」などの症状もみられます。

症状は一時的である場合もありますが、聞こえに関わる有毛細胞などが損傷していると、永続的に続く場合もあります。難聴の原因は、耳あかの蓄積や鼓膜の損傷、内耳や神経の老化、ストレスなどさまざまです。

 

聴力の老化は20代から始まっている

聴力の老化は20代から始まっており、自覚症状が出るのは一般的に50代頃からといわれています。

主な原因は、加齢によって徐々に蝸牛の細胞が弱くなり、脳に信号が伝わりにくくなっていくことです。年齢とともに高い音から聞こえにくくなり、ゆっくりと衰えていきます。

モスキート音と呼ばれる高音は、20歳を過ぎた頃から聞こえなくなる人が増えてくるといわれています。

 

加齢による難聴は認知症リスクを上げる

加齢による難聴を放置していると、認知症リスクが上がるといわれているため、要注意です。

音を認識して情報を理解するために、私たちは脳の広い部分を使います。しかし、難聴によって脳を使わなくなることで、脳の側頭葉という音の情報を司る部分が劣化していきます。また、聴力の低下によりコミュニケーションも減っていき、脳の機能は次第に広く低下していくと考えられています。

「音が聞こえにくい」などの自覚症状を感じたら、早めに耳鼻咽喉科を受診し、補聴器などで聞こえを改善することが大切です。

 

出典:GNヒアリングジャパン株式会社