主演の草なぎ剛さん(左)、と監督の白石和彌さん(右)

2023年3月、草なぎ剛主演、白石和彌監督による、本格時代劇映画『碁盤斬り』(ごばんぎり)の製作が発表された。

『孤狼の血』で第42回日本アカデミー賞優秀監督賞受賞、『彼女がその名を知らない鳥たち』で第60回ブルーリボン賞監督賞受賞など、映画界で高い評価を受けてきた白石監督。自身初の時代劇の主役にと熱望したのが草なぎ剛だという。

脚本は『日本沈没』で草なぎと、香取慎吾主演の『凪待ち』では白石とタックを組んだ加藤正人。古典落語をベースに武士の誇りと親子の情愛をオリジナル脚本で描く。

草なぎが演じるのは、謂れのない嫌疑をかけられ藩を離れ、亡き妻の忘れ形見の娘とともに貧乏長屋で暮らす、浪人・柳田格之進。落ちぶれても武士の誇りを捨てず、実直に暮らしていた格之進だが、ある真実を知り娘のために命を賭けた仇討ちを誓う。

格之進役について草なぎは、

「未だ嘗て感じた事のない世界観で胸がとても熱くなりました。
古き良き物に宿る色褪せることない魂を演じてみたいです。
白石監督は、慎吾ちゃんと仲良しなので、僕も、仲良くできそうです。
白石監督は僕自身ファンでもあるので、ご一緒できて幸せです。目一杯楽しみます。
また新しい世界を見に、フルスロットルで行きたいと思います!」

とコメントを寄せている。

「ずっと時代劇を作りたかった。その想いがようやく叶います。」と語る白石監督は、

「私にとって初めての時代劇を草なぎ剛さんと共に作れることに興奮しています。
加藤さんが書いてくれた実直な浪人柳田格之進が選択する未来に、少しだけ今の時代に必要なものが見えた気がしました。
純度の高い映画の血が流れ続ける京都で、魂を静かに震わせながら作品に向き合います。」

とコメントを寄せた。

脚本の加藤正人さん


『碁盤斬り』は、囲碁を巡る人情話として根強い人気のある『柳田格之進』という落語を元にした物語。「この脚本は、監督とプロデューサーと話し合い、3年半にわたって改訂を重ねて練り上げた。必ずやいい作品になると信じている。」と加藤さんは語る。

本作品は2024年全国ロードショーを予定。これから京都、関西近郊を中心に撮影が始まるという。