『北の国から』など、テレビや舞台を中心に数多くの名作を世に送り出してきた脚本家・倉本聰の代表作の一つ『ニングル』
これまで舞台やラジオドラマなどで多くのファンを魅了してきた本作が、この度2024年2月にオペラ『ニングル』として上演が予定されています。
倉本作品初となるオペラ化で、作曲は、オペラ『禅〜ZEN 〜』の作曲や、映画の劇伴で活躍する渡辺俊幸。オペラ脚本はオペラ脚本家として本作がデビューとなる、原作者・倉本聰の信任が厚い吉田雄生。
本作は環境問題が今ほど取り上げられていなかった40年前、早くもその問題に警鐘を鳴らした物語。
~金がなければ暮らしていけない。だが、森がなければ生きていけない~
『ニングル』は、未来を思って現実に破れ死を選ぶ青年と、現実の為に未来を忘れ生き残ったもう一人の青年の苦悩を描いたドラマ。村をより豊かにするために森を伐採し、農地を拡げたことで、大雨による土砂崩れで作物は全滅してしまう。
欲望のまま自然環境を破壊する、行き過ぎた文明社会が招く悲劇と、取り返しのつかなくなる前に気付き、引き返す知恵と勇気を持つことの大切さを、倉本氏はこの作品で訴えています。