撮影:本社写真部、本誌編集部
いただきモノや、思い入れの強いモノ……。もう自分が使うことはないけれど、「ゴミ」としては出しにくいモノを、捨てる以外の方法で手放してみました。第2回目は壊すことをエンターテインメントにしたというお店をたずねました(撮影:本社写真部、本誌編集部)

これも新たな再利用? 捨てる前にぶち壊す

憎い元夫が残したモノ、いつまでもくすぶる悲しい思い出がらみのグッズ……。「ただ捨てるだけでは気が済まない。粉々に叩きのめしてやりたい!」という欲求にかられている方にオススメなのが、気兼ねなくモノを壊せて、しかも片づける手間が一切不要なエンターテインメント空間「REEAST ROOM(リーストルーム)」だ。

基本的には、同店が産廃業者から仕入れた廃品を壊す。廃品の種類と数量によって4つのコースがあるが、どのコースを選んでも、私物を店提供の廃品と交換したり、1㎏あたり250円で追加したりもできる。

私が選んだのは、4260円(1名利用時)の「スタンダードコース」だ。制限時間は15分間。皿やビンなどの割れ物10個と、電子レンジや掃除機などの小型家電1つ、それから前の客が壊しかけたものなら自由にぶち壊せる。

持参した私物は、すっかり使えなくなったタブレット端末2枚。初期化済みではあるものの、個人情報が入っていたため、復元不可能なほど破壊しておきたい。

承諾書にサインをし、受付を済ませる。無料でレンタルできる頑丈な靴とつなぎ服に着替え、顔まで覆うヘルメットと厚手の手袋をつけて完全防備(写真)。「破壊部屋」に入ると、ポップな壁画と前の客が壊したものの残骸のミスマッチが、何とも言えない異様さを醸し出していて、高揚感が漲ってくる。

武器は、バット、バール、ハンマーなどなんでもあり。まずは手軽なビンを手に取り、ブロック塀に投げつけてみた。ガシャン! と派手な音。それにも負けない大きさで響き渡る「おおっ、気持ちいい~っ!」という自分の声に仰天する。