青木さやか「中3の娘の文化祭。大人びて見えるけど、一生懸命歌う子どもたちの姿は可愛くて泣けた。自分の中3の頃はどうだっただろう」はこちら
小倉智昭さんの訃報
小倉智昭さんが亡くなられたというニュースは、スマホの記事で読んだ。
わたしはさほど近しい間柄ではなくて、共通の知り合いがいるというわけではなかったので、特に誰かと小倉さんの訃報についてやりとりすることはなかったが、献杯がしたい、という気持ちに強くなって、小倉智昭さんとの対談でお世話になったライターの友人と、ニュースが出た日にお茶で献杯をして、小倉さんを偲んだ。
以前、この『婦人公論.jp』の対談で、小倉さんとお会いしたのは3年ほど前のこと。それまでも数回番組にお邪魔させていただいたことがあったが、厳しい方という印象で、わたしのこと気に入っていないんだろうなという思い込みもあった(20年近く前、わたしのニュースを小倉さんの番組で取り上げていたときに家でたまたまみていたが、どうでもいいよこのニュースとおっしゃっていたのを覚えていたのだ。勝手に番組に取り上げて、MCがどうでもいいってなんなんだと傷ついた)
ところが、小倉さんが対談相手にわたしを指名してくれたという。
わたしの著書『母』(中央公論新社刊)を読んでとても良かったという感想を持ってくださったようだ。
そうなるとあっという間に嬉しいが、だけどかなりの緊張感を持って対談にのぞんだ。
結局最後まで緊張して、自分をガードしていたから、言葉があまり出てこなかった。ガードしているお行儀の良い、本心とは少しズレた言葉になってしまって、つまらない奴だと思われているんじゃないかと自分にガッカリした。
小倉さんの話は面白かった。
話は多岐におよび、病気のこと、大変そうな話だったが飄々としていて軽快で面白く聞かせてもらった。若い頃のギャンブルの話も楽しかったし、終始笑顔で楽しそうに話していた。