スマートフォンやパソコン、テレビなど、さまざまなデジタル機器を日常的に使用する現代社会で年々高まっているのが<目の病気の発症リスク>です。眼科専門医・下内昭人先生によると「失明リスクが最も高い緑内障は、失明寸前まで進行しても自覚症状が現れにくい」とのこと。そこで今回は、下内先生が目の病気のメカニズムや対策を解説した著書『目の健康寿命 40代からはじめる後悔しないための生活習慣』より一部引用、再編集してお届けします。
目の老化とうまく付き合っていくために
アイフレイルは、「フレイル」という言葉が由来となって生まれました。フレイルは2014年に日本老年医学会が提唱し、英語では「Frailty(虚弱)」を表します。
病気ではありませんが、加齢に伴う身体機能の低下により、要介護状態になるリスクが高まった状態を指します。
つまりフレイルとは「健康な状態」と「要介護状態」の中間に位置している概念です。
厚生労働省も健康寿命延伸に向けたフレイル対策を重視しており、2020年からは後期高齢者を対象とした「フレイル健診」も全国で開始されました。