里親への委託が決まっては戻されてを繰り返すことに…
置かれた境遇は厳しくとも、あることをきっかけに人生が輝きだして――。『婦人公論』で人気の読者手記を、さえじまゆうさんが漫画化!山川宏美さん(仮名・大阪府・非常勤講師・55歳)は、実の親からネグレクトを受け、やっと里親と幸せな家族になれると思ったのもつかの間――。

父はお金が絡むと見境がなくなって

私が2歳の時、両親が離婚。母との二人暮らしが始まるも、生活は不安定でした。母は常にイライラしていて、些細なことで怒り、私は怯えて過ごしていた記憶があります。

父は金銭トラブルを抱えており、お金が絡むと見境がなくなる人だったと、母が言っていました。

断片的ではあるものの、幼い頃の記憶は私のなかに強く残っており、その後も大きな声や威圧的な態度をとられると萎縮したり、動悸がしたりするなど深い傷を残したのです。