アンパンマンのキャラクターは二千超
キャラクターを考えるのは、とても難しいですよ。みなさんもやってみると分かると思います。我々はみんな似たような顔をしていますね。目が2つ、鼻が1つ、口が1つ。違うといってもせいぜい数ミリメートルの位置の違いで、5センチメートルも違うということはないんですね。でもみんな違う。
アンパンマンのキャラクターは、最初は食べ物だけにしようとしていたのだけど、だんだんそれだけでは間に合わなくなってしまいました。今では食べ物以外のキャラクターもたくさんいて、全部合わせると二千を超えています。
キャラクターを作る時に、動物を擬人化してしまえば個性を作るのはやさしいんです。犬と猫、馬は明らかに違いますから、簡単に描き分けることができる。
しかし何十人の人間の個性を絵で描き分けるのはとても難しいんです。ぼくの絵にはぼくの個性がありますから、ぼくが描く絵は目が似ていたり、どこか「やなせタッチ」になります。