お笑いの仕事だけでなく、俳優・エッセイストとしても忙しい毎日を送る青木さん。『Nスタ』ゲストコメンテーターも務めています。今回は「服選びの新しい視点を知った人として」を綴ります。
「いつもここから」の菊地さん
「お洋服、変わりましたね!」
20年ぶりに会った先輩、「いつもここから」の菊地さんと最近行動を共にすることが増えた。
演劇のワークショップに行ったり、反省会したり、お稽古したり。ここにきて新たな付き合いが増え楽しいのだが…。
菊地さんは洋服が好きな人だった記憶はあり、革ジャンとか、エナメルの靴とか、ピカピカしたものを身につけていた印象。
だが、今はだいぶ様子が違うのだ。
なぜ?
「自分さ、好きなんだよ本当は。エナメルの靴とかゴージャスな感じの」
「はい」
「だけど、似合わないことに気がついたの」
「似合わないですかね」
「似合わなかったでしょ、そう思わない?」
「似合うか似合わないかまで、しっかりと菊地さんの服を検証した記憶はないです」
「似合わないのよ」
「そうでしたか」
「人から褒められないわけ。すごく服に思い入れがあるのに」
「友人とか、彼女とか、指摘してくれたわけですか?似合わないよって」
「誰もしてくれないよ、言わないよ」
「じゃあ似合わないって、誰判断ですか」
「自分」
「すごいですね、その気づき」
菊地さんの最近の装いは、確かに似合っている。可愛い。キャラクターに合ってる。高そう。ベストが幾重にも重なり合って素敵。

菊地さんと