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世間から「大丈夫?」と思われがちな生涯独身、フリーランス、50代の小林久乃さんが綴る“雑”で“脱力”系のゆるーいエッセイ。「人生、少しでもサボりたい」と常々考える小林さんの体験談の数々は、読んでいるうちに心も気持ちも軽くなるかもしれません。第58回は「なぜ夫を同行するのか」です。

前回「「友達がいない」問題は心配ご無用。古くからの友達とは、どちらかが動けば復縁できる」はこちら

私は行かない

未婚のせいだろうか。夫婦関係で未だに解せないのが「なぜ女性同士の集まりに夫を連れてくるのか」だ。

未婚歴も長くなると大概のことはスルーできる力を備えているつもりだけれど、この件だけはどう対処をしていいのか分からない。女性の友人同士だけで集まるつもりで出かけたのに、突然の夫の登場は何度経験しても戸惑う。なぜ来た、なぜ連れてきた。

なぜなら私がパートナーの飲み会についていくような行動は、避けて生きてきたからだ。理由は単純に面倒だから。相手のコミュニティーへ恋人(自分)が参加しても、いい話題を提供できるのか、新参者に気を遣わせないのかと、ずっと気遣いをして疲れてしまいそうな予感がする。1年に一度くらいなら参加してもいいけれど、毎回参加はおばさんには勘弁してほしい。逆に自分のコミュニティーへ恋人を連れて行くことはないし、相手からリクエストされても断る。

恋人同士、つかず離れずの関係が一番で、自分の知らない一面があってもいいと思うのは薹が立った証拠なのだろうか……。怖い、怖い。