この連載では京都ならではの美しい小物を紹介。今回は実用性と美しさを兼ね備えた煎茶道具一式です(小物選・文=ふくいひろこ 撮影=山形屋平兵衛)
朝日焼
煎茶の器〈河濱清器〉
定番の中に智恵の集積が
取っ手のない「宝瓶」という形の急須は、江戸末期から百七十年間、この窯元で作られてきた定番のかたち。その間、歴代の当主が細部にわたり再検証を重ねてきたそうで、一見シンプルなかたちにその智恵の集積が込められています。
たとえば注ぎ口の水切りのよさ、お茶の最後の一滴まで注げるようあけられた茶漉しの穴の位置など、細やかなこだわりがみられます。
急須だけでも求められますが、湯冷しと碗もセットになったこの河濱清器があれば、ふだんのお茶から、お客さまのおもてなしまでオールラウンドに活躍しそう。茶葉が持つ旨味を生かす、茶どころ宇治の窯元ならではのひと品です。
\もう一品/
こちらも朝日焼定番の銘々皿。柔らかな陶器の味わいと色味で、飽きのこないひと品。〈銘々皿 刷毛目 四寸 2640円〉
※記事内の商品価格はすべて税込です
朝日焼
京都府宇治市宇治又振67
電話0774・23・2511
営業時間:10時~17時 月曜(祝日の場合は翌日)・
毎月最終火曜休
取り寄せ方法:電話、ホームページオンラインショップ
公式ホームページ:https://www.asahiyaki.com