この連載では京都ならではの美しい小物を紹介。今回は江戸後期に開業した箒・たわし専門店がてがけるオリジナル商品を紹介します(小物選・文=ふくいひろこ 撮影=山形屋平兵衛)

内藤商店
棕櫚たわし〈切藁たわし〉

海外の人も魅了するその造形美

たわしといえば亀の子形がイメージされますが、この形のほうが歴史的には古いのだそうです。棕櫚の繊維を束ねてあり、もとは稲藁を使っていたので「切り藁たわし」の名がついています。

棕櫚は中国から僧侶がもたらした舶来の植物。京都の寺院の庭にも大切に植えられているのをしばしば見かけます。内藤商店は江戸後期に開業、店頭には、初代からある切り藁たわしのほか、箒なども豊富。専門店ならではのオリジナル商品が並びます。

使い勝手がよく、形もシンプルでかつ美しい。その造形美に惹かれる海外の人も多いのだそう。手に馴染む一つを選ぶのを楽しみに、京都を訪れる際の欲しいものリストにぜひ加えてください。

ほどよい硬さとしなりを持つ棕櫚の繊維を束ねて端を切りそろえた切り藁たわし。長いほうは棕櫚の繊維がやややわらかい、ガラス瓶やワイングラス用。〈切り藁たわし1430円、ロングの切り藁たわし3080円〉

 

 

\もう一品/

亀の子形のたわしも豊富にあるが、こちらはその中でも人気のS字たわし。握りやすく、どの面も使える。〈S字たわし605円〉

 

※記事内の商品価格はすべて税込です

内藤商店

京都市中京区三条大橋西詰
電話075・221・3018
営業時間:9時半~19時半年始休・ほか不定休あり
取り寄せ方法:電話対応あり。(「できれば来店いただき実際に手にとってほしい」との店主からのメッセージ)