《数字&固有名詞を有効活用》

 

「この味がいいね」と君が言ったから
七月六日はサラダ記念日
生きるとは手をのばすこと
幼子の指がプーさんの鼻をつかめり
数字や固有名詞を入れると情報量が一気に増えます。七月六日という日付だけで、初夏で七夕の前日であることが伝えられる。
ぬいぐるみではなくプーさんだからこそ情景が浮かびます。読者とイメージを共有する有効な方法です。

 

《季節&色彩を取り入れて》

 

「おかあさんきょうはぼーるがつめたいね」
小さいおまえの手が触る秋
色鉛筆の緑ばかりが減っている
我に足りない色かもしれず
日本は四季に恵まれており、昔から季節の描写が歌に取り入れられてきました。何を歌っていいかわからない人でも、チャレンジしやすいテーマです。
また、短歌は言葉で描く絵だと言われることもあり、色彩を用いると印象的な一首になります。

 

《擬音&擬態語でドラマチックに》

 

子のドラムドンドンタッツードンタッツ
「シャーン」のところで得意そうなり
白菜が赤帯しめて店先に
うっふんうっふん肩を並べる
擬音や擬態語は日本語の大きな特徴のひとつ。ただ、「雨がザーザー」「犬がワンワン」など当たり前の表現では、文字数の浪費に。
時には自分で擬音を発明してもいいですし、すでにあるものなら新鮮に感じる使い方を考えてみてください。