世界に約400ある有料水族館のうち、150近くが日本にあるという。フォトグラファー・野辺地ジョージ氏が撮影する数々の被写体・シリーズの中で、最も古いのが水族館であり、少年時代の思い出をたどる「旅」だ。日本人にとっての水族館とは何なのか…写真と文で繙いていく
世界最大の湿地帯の1日を大画面で
目の前の大画面に、ブラジルの熱帯雨林を俯瞰した映像が展開される。世界最大の湿地帯であるパンタナルの1日を、ゆっくりと案内してくれる。
目の前の熱帯魚の水槽の水面下から覗くと、刻々と変化する風景を前に魚が泳ぐシュールな世界が目に浮かぶ。
これが面白くて、飽きることなく「4日」も見てしまった。今回のリード写真は、この水槽の水面をバックの映像の水と合わせて、モダン「借景」を利用して撮影した一枚だ。
すると親切なスタッフが、「もうすぐ閉館ですが、アマゾンナイトはもう行かれましたか」と尋ねてきました。ランタンを持って、幽霊のような川魚の水槽が並ぶ暗い通路を進み、ナマケモノやアルマジロなどを間近で見ることができる体験だという。