お出迎えが自分たちの任務と心得ているかのよう

「See Cat(猫を見よ)」という名の高速船に乗り込み、コバルトブルーの太平洋上を進むこと40分。船を降りるとさっそく、あちらこちらで黄色い歓声が聞こえ始めた。人々の足元には猫。スマホのカメラを向けられても、頭や体を触られても、まったく臆する気配がない。

それどころか、地べたに体をこすりつけゴロンゴロンと寝転がってみせたり、膝に乗ってこようとするものまで。港でのお出迎えが自分たちの任務と心得ているかのようだ。

 

スマホのカメラを向けられても、頭や体を触られても、まったく臆する気配がない

 

小型漁船が並ぶ岸壁では、年老いた漁師の後をついて回る姿もある。大漁の分け前か、放り投げられた魚を素早くくわえて走り去っていく。そんな人と猫との原風景に出会えるのも、島探訪の醍醐味のひとつだ。