練習着はジャンジャン破れ、サイズアウトする

そんな彼らの練習着はあっという間に膝が擦りむけ、穴が開いた。お裁縫が大の苦手の私にとっては最大のピンチである。

というか、当て布で繕ったユニフォームを着て練習している子をあまり見かけたことはない。公式戦でもなければそのまま履いて練習して、大事な試合の時に新品パンツを履いている子が多いように思う。
そして今日も派手に滑り込んで…ジャンジャン破れていくのである。

ちなみに私が10代の時、わざと破れたようなデザインのデニムが流行ったことがある。学校から帰ったら一緒に住んでいたおばあちゃんが見事な熟練技でそのデニムに裏から当て布をして全部繕ろってあったのには、度肝を抜かれた。
おばあちゃん、それファッションだから…。

筍のごとくスクスクと成長する子どもたち。
とくに中学の3年間はサイズがどんどん合わなくなって、ちょっと温存していた練習着がもう入らなくなるということも度々ある。

アップシューズやスパイクに至っては、3か月ごとにサイズが変わって買い替えたこともあった。一足¥5000から¥15000くらいの靴があっという間にサイズアウトしてしまう。大根一本¥350を迷うどころの騒ぎではない。

だが「ちょっと我慢して履いてなさい!」が通用しないスポーツ。きっちり足に合った靴で野球をやるのは上手くなるための鉄則だ、との「プロ」のお達しの下、靴代や練習着のために立派な羽をつけたお金がどんどん手元から羽ばたいていくのだ。

チームのユニフォームも、貸与のところもあれば各自買取りもある。貸与で引き継がれるものは失くしたり破いたりしたら責任重大なので、とてもとてもとても取り扱いは慎重。
ヘルメットは各自買取りが多いが、なぜかあんな大きなものを失くしてしまう珍事がチームに度々起こる。
子供ってほんとによく物を失くすなぁ、と思う。
値段で気をつけてくれるものでもなく…これで何度目?と叱ってもなお、細かくいろんなものを失くして帰ってくるのは、我が子だけだろうか。

瑛介学童チーム、最後の試合を終えて。夫はなぜか絶対にチームTシャツを着る事はありません