自律神経のバランスを整えて免疫力を高める
流行を乗り切るため、いま一度、免疫の仕組みをおさらいして、免疫力を高める生活を心がけたいところ。
そもそも免疫とは、ウイルスや細菌といった異物を体内へ侵入させない、体の防衛システムのこと。病原体を丸ごと食べる「マクロファージ」や病原体に感染した細胞を殺す「Tリンパ球」といった免疫専門の細胞たちが協力することで成り立っています。
免疫細胞が多く存在しているのは、鼻や口から肛門に至る消化管を覆う粘膜です。粘膜にいる免疫細胞は、防衛部隊の最前線として、空気や飲食物とともに体内に入り込んでくる病原体をブロックしたり、退治したりしています。
「しかし、胃酸でも死滅しなかった強い病原体は、腸に送り込まれます。食べ物と一緒に有害な物質まで体内に入れないよう、腸には免疫細胞の約70%が集中し、体を守っているのです」
さらに、免疫細胞は血管やリンパ管を通って全身を移動し、パトロール。
「免疫がしっかり働くには、血液やリンパ液の流れがスムーズであること、それらの流れをコントロールする自律神経のバランスが整っていることが大切です」