コメンテーターの明暗

中野 そんな違いますか。

デーブ 全然違う。コメントが深い、やっぱり。あと理解力が違う。辛坊治郎さんとかああいう人たちは大阪─東京間、本読んでるんですよ。

中野 ああ、やっぱり。辛坊さんってめちゃくちゃ頭が切れるタイプと思う。

デーブ 僕はお弁当のラベルしか読んでないんですけど。何入ってるかなってずっと見てるんですけど。そういう人たちは本読んでるんです。行きと帰りだけでも1冊か2冊読める。しかも集中して読める。で、余計なことしない。週刊誌とかも買うんだけど、本を読むって覚悟して乗ってる。そういう人が多い。

もちろん、iPadでアニメとか見てる人もいればマンガ読む人もいれば、僕みたいにネットばっかり見てる人もいるけど、そういう人たちは本。移動時間がもったいないってポリシーだよね。で、毎週だと本、年間50冊です。

中野 すごい差になる。

デーブ やっぱり理解力違ってきます。本当に違う。まあ多分家にいる時も読んでるんでしょうけど。

デーブさん「もちろん電子版、Kindleでもいいんですけど、本読むと読まないのコメンテーターの違いはものすごくわかるんですよ」(写真提供:Photo AC)

中野 読んでる。

デーブ もちろん電子版、Kindleでもいいんですけど、本読むと読まないのコメンテーターの違いはものすごくわかるんですよ。

中野 そうかも。しゃべってても違いますもんね。

デーブ 違いますね。たとえ話とかが。東京と関西往復する人ってそこが有利なんですよ。多いですよ。橋本五郎とか、本読んでんの見てて面白いですよ。昔はね、文化人の事務所とか天井まで本山積みでしたよね。

中野 ただ、本を読んでても変に読む人がいるんですよね、たまに。

デーブ 変にってどういう。

中野 上辺だけ読むっていうのかな。都合のいいところだけ切り取って、自分の考えを補強するところを集めるみたいな。

デーブ それで読んだとか言う人か。そうか。そういう人もいるか。

中野 そういう人もちょっといるので、全員がいいってわけじゃないかもしれない。読み方もやっぱりあるんだと思いますけどね。

デーブ 変に読むって僕、速読のことかと思った。僕、速読習ったんだよね、若い時、20歳ぐらいかな。それで、今どうしても読まないといけない本は半分ぐらいの時間で、もっとかな、で読んじゃうの。

この間はアメリカの大使と会うから彼の本を、名前だけ目に留めるとかして読んだ。動詞と名詞だけ見るとかいろんなテクニックがあるんですけど、できるんですよね。接続語を全部飛ばすとかね。

中野 日本語は何となく漢字だけ読んでれば意味が取れますもんね。いやでもそういう意味じゃなくて、本も読み方によって意味が変わってくる場合があるっていう。