八女茶の種類と特徴

八女茶の代表的な種類と特徴を紹介します。

【煎茶】自然光下で栽培し、摘み採った新芽を蒸して揉み、乾燥して製造したもの。さわやかな香りとうま味・渋味が調和し、緑茶のなかで最もよく飲まれている代表的なお茶。上級品ほどうま味や香りがある。

煎茶(『八女茶――発祥600年』より)

【玉露】稲わらや寒冷紗などで収穫前16日以上20日間前後の棚被覆を行い、日光を遮って栽培した茶葉を煎茶と同様に製造したもの。うま味の素となるアミノ酸の含有量が多く、逆に、渋味の素となるタンニンなどが少なく、うま味が豊富なコクのある味わいに特徴がある。

玉露(『八女茶――発祥600年』より)

【てん茶(抹茶)】玉露と同様に、被覆資材を用いて栽培した茶葉を蒸し、揉まないで乾燥させたもの。てん茶を茶臼などで微粉末状に製造したものが「抹茶」で、香りや味わいが深いのが特徴。飲料や菓子、アイスクリームの原料としても使われている。

てん茶(『八女茶――発祥600年』より)

【かぶせ茶】わらや寒冷紗(かんれいしゃ)などで収穫前7日以上の被覆栽培を行い、煎茶と同様に製造したもの。玉露と栽培方法は似ているが、被覆をする期間が短い。玉露と煎茶の間に位置し、玉露のような香りとうま味、煎茶のさわやかさを両方楽しめる。

抹茶(『八女茶――発祥600年』より)