イメージ(写真提供:Photo AC)
能登半島地震の発生を受け、全国で災害への備えを見直す動きが強まっています。今回は、災害時に命をつなぐ鍵となる非常食について、種類と選び方のポイントをまとめました。ライフラインの寸断で火や水が使えなくなる可能性や、栄養バランスの偏りといった点も考慮し、なるべくさまざまな食品を用意しておくようにしましょう。

非常食の種類

一般的に、非常食は7日分程度用意しておくことが推奨されています。

・非常用飲料水

一般的なミネラルウォーターよりも賞味期限が長く、商品にもよりますが5~15年ほど保存することができます。非常時は1人1日当たり3L備蓄しておくことが推奨されているため、家族の人数に合わせて用意しておきましょう。

非常用飲料水には2Lのものと500mLのものがあり、2Lのものは「飲みきった後に他の用途に使いやすい」「500mLのものよりも価格が安価」というメリットが、500mLのものは「持ち運びしやすい」「飲みきりやすく、口をつけて飲んでも雑菌が繁殖する心配が少ない」というメリットがあります。

自宅に備蓄するなら2Lのものを、防災リュックや非常用持ち出し袋に入れるなら500mLのものを選ぶとよいでしょう。

・アルファ化米

炊いたり蒸したりしたお米を乾燥させたものです。水かお湯で調理でき、数年にわたる長期保存が可能です。

・パン

缶入りのものやレトルトパウチのものがあり、数年間保存ができます。最も代表的なのは乾パンですが、他にもふわふわしたパンや味つきのパンなど、さまざまなものが販売されています。

・フリーズドライ食品

水かお湯で調理できる食品で、スープ類や麺類、ご飯類などがあります。商品によっては数年間の保存が可能です。

・レトルト食品

リゾット、カレー、スープ、惣菜などがあり、非常食として開発されたものであれば数年の保存が利きます。

・缶詰

パンやお菓子、ご飯、惣菜などさまざまな種類のものが販売されています。備蓄用に購入する場合は、缶切り不要のものを選ぶのがポイントです。

・お菓子

カロリーが高いお菓子は、災害時のエネルギー摂取に向いています。一般的なお菓子よりも賞味期限が長い非常食用のお菓子として、ビスケットやせんべいなどが販売されています。

『整理収納アドバイザー阿部静子「スーパーが開かない」「ガスが1ヶ月止まる」震災経験を経た仙台在住の私が非常袋に用意しているものとは?袋の中身も震災の記憶も「忘れる」が大敵』はこちら