《 ヒント5 》

できる・できないの境界線を決める

誰にも得意・不得意があります。すべてを上手にできないのは当然です。それを正直に家族に伝えましょう。できないならできないなりに、家族が対応策を考えるでしょう。

大事なのは、「ここまではやる」と言ったところまでは、ちゃんとやること。そして、もし、「自分には難しそうだな」と思うのなら、安請け合いしない。境界線を自分で決めておく。

これは家族も同様で、夫や子どもたちが「ここまではやる」と決めたら、自分のやり方とは違っていても、相手の側に出て指示しない。文句を言われれば、相手のやる気はすっかり失せてしまいます。

目指すのは、自分自身が少しでも楽になること。ゆったりした気分で、まかせるのです。年を重ねた夫婦の場合、夫に対して「できること」「できないこと」を明確にしておくことも大事です。

 

《 ヒント6 》

「ごめんね」ではなく、「ありがとう」を

家族みんなが気持ちよく家事をやるには、言葉がけも大切です。夕方、洗濯物を取り入れてくれた。自分がやることになっている食事の支度を代わりにやってくれた。そういうときに投げかける言葉は、「悪いわねえ」「ごめんね」ではなく、「ありがとう」の一言。

また、子どもには感謝を伝えられても、夫には「夫は私には言わないのになんで私が」という人も多いかもしれません。でも、たとえば彼が毎日の皿洗いの担当ならば、気づいた時に「ありがとう」。

これは、「やっているのを、気づいているよ」「ちゃんと見ているよ」というサインです。気づいているよと伝えたほうが、ものごとはスムースに回ります。

こうしたやり取りを積み重ねていくことで、少しずつ家事を家族とシェアしていきましょう。