キムさん「よいポートフォリオは、投資者の『平常心』を維持してくれる」(写真提供:Photo AC)
2月22日の日経平均株価はバブル期以来、実に約34年ぶりに過去最高値を更新しました。NISA制度の拡充もあり、この機会に投資を始めようと考えている方もいらっしゃることでしょう。そのようななか、韓国人として初めて、アメリカの外食産業で大成功した起業家、キム・スンホさんは、貧しい境遇から成り上がった秘訣を発信しています。キムさんいわく、「よいポートフォリオは、投資者の『平常心』を維持してくれる」そうで――。

「卵はひとつのカゴに盛るな」を勘違いしてはならない

「卵はひとつのカゴに盛るな」。

これは有名な投資の格言だ。

じつはこの言葉はイタリアの古いことわざだ。

たぶん卵をひとつのカゴに山盛りにして、敷居でつまずきぜんぶ割ってしまったことのある農民が残した教訓なのだろう。

そして、アメリカのある翻訳家がセルバンテスの小説『ドン・キホーテ』を翻訳した際に、「知恵ある者は明日のために今日退くことを知っており、1日ですべてをやるような冒険はしない」という言葉を意訳したときに使われた。

その後、分散投資に関するポートフォリオ理論(Portfolio Theory)に寄与した功績で1981年にノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・トービン(James Tobin)が、彼の理論を一般人にも理解できるように説明してほしいという記者の求めにこう答えた。

「投資の際に、リスクと収益に従って分散投資すべきだという意味です。言い換えると、手持ちの卵をすべてひとつのカゴに盛ってはならないのです」

以降、「卵はひとつのカゴに盛るな」は、最も有名な投資の格言となった。