(撮影◎中西正男)

2月21日に発売した新曲「人生日和」が有線の演歌歌謡曲リクエストランキングで1位を獲得するなど、力強く歩みを重ねる演歌歌手の川中美幸さん(68)。5月に行われる松竹新喜劇公演にも初出演し、新たな一歩も踏み出します。歌手生活47年。道のりを支えてきたのは2017年に亡くなった母・久子さんの教えだといいます。(取材・文・撮影◎中西正男)

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松竹新喜劇さんに出してもらうことに

歳を重ねると、去年できていたことができなくなる。身長も低くなる。そんなことを日々感じます。「しんどいなぁ」となることも増えてきます。(笑) 

ただ、歌手をやって47年。本当にいろいろなことを経験してきましたし、歳を取ることの意味も感じています。今回、初めて松竹新喜劇さんに出してもらうことになりました。これもね、今の自分やからこそ出してもらえるんやろうなと思います。

昔から松竹新喜劇は大好きで、亡くなった母とずっと見てました。そんなことが影響しているのか、自分のコンサートもね、よく考えたら松竹新喜劇に似た味になっているなと。トークで笑ってもらって、話の内容によっては涙を流してくださる方もいらっしゃる。そして、もちろん歌でも楽しんでいただく。あらゆる感情を揺さぶることが、泣き笑いの松竹新喜劇と共通しているのかもしれない。そんなことを思ってはいたんです。

先日、松竹新喜劇の方とお食事に行かせてもらった時に「いつか出たいんです」と思い切って言ってみたら、言霊というのか、それが実現しました。