ずっと追いかけていた広い背中
背中の大きい私が、広い背中だと思って見ていた背中がありました。
それは、大空ゆうひさんです。
ゆうひさんは私より学年が一つ上ですが、下級生の頃から随分仲良くしていただきました。
仕事でもプライベートでも本当にお世話になり、たくさん遊んでもらい、たくさん教えてもらいました。
ゆうひさんが組み替えになったときは、自分にとっての大事なお兄さんがいなくなるようでとても寂しく、
ゆうひさんの月組最後の小劇場公演『HOLLYWOOD LOVER』で初めて組長を務めた私は、泣きながらボロボロな挨拶をした記憶があります。
あんなにボロボロだったのは後にも先にもありません。
学年が上がってきたとき「これからはあなたがキーパーソンになるんだから」と言われ、
「えー、何で私が!?」と言い返したことを覚えています。
自分なんかがそんな事は出来ないと、自信なんて全くなかった頃。
「頑張れるよ」と背中を押してくれたゆうひさんの言葉は、ずっと自分の中に残っていました。
何も考えず甘えまくっていた後ろ向きの自分に、気付きと気合いを入れてくれた大切な人。
その広い背中を見ながらずっと追いかけていました。
本当にたくましい広い背中でした。