草なぎ剛の主演による映画「碁盤斬り」がいよいよ上映間近となった。
草なぎが演じるのは、落ちぶれても武士の誇りを捨てず、実直に生きる柳田格之進。囲碁にもその人柄が表れており、常に正々堂々と嘘偽りない勝負を心がけている。実は格之進は、過去にいわれのない嫌疑をかけられて彦根藩を追われ、亡き妻の忘れ形見の娘とともに貧乏長屋暮らしを強いられていたのであった。娘のために、命をかけた仇討ちを誓う格之進。その復讐劇の顛末は…?
監督は、時代劇初挑戦となる気鋭の白石和彌。古典落語をベースにしたオリジナル脚本は加藤正人。そして、オープニングタイトルの「碁盤斬り」という文字を描いたのは、ダウン症というハンデをもちながらも数々の作品を生み出し、天才書家として知られる金澤翔子。金澤は、以前から草なぎ剛の大ファンだったという。
この日が初対面となった二人。先に待っていた金澤のもとに、草なぎが駆け寄ると―――。
( 構成◎吉田明美 撮影◎本社 奥西義和 )
初めましてみたいな気がしないね
金澤 わーーーー。草なぎさんだーーー。(抱きつく)
草なぎ 翔子ちゃん! 翔子ちゃんだ!! 初めましてなんだよね。
今日はよく来てくれたね。来てくれて、ありがとうね。
金澤 会いたかったです。会いたかった!
とっても大好きだから。うれしい。
草なぎ 初めましてみたいな気がしないねー。
これまで中居くんの「金スマ」やドキュメンタリーを見て画面ごしに会ってたからかな。そして、なによりの思い出は、翔子ちゃんは、前にぼくに手紙をくれたんだよね。
ぼくがちょっと失敗をしちゃって落ち込んでいたときに、「元気出してがんばってね」って、あの翔子ちゃんの力強い文字で書いてくれたんだよ。
覚えてるかなあ?
金澤 はい! 覚えてます! あれは、草なぎさんに元気になってほしくて、一生懸命書いたから。
草なぎ うん、その気持ち、通じたよ。とっても励みになったもの。今でももちろん、大切に持ってるよ。
今日、持ってくればよかったなぁ。
金澤 うれしい! 今度持ってきてください。そしたらまた会える!(笑)