変わり続けるから、マンネリにならない

おかげさまで、今日まで様々なバラエティ番組やクイズ番組に出演させていただいていますが、テレビタレントとしての僕の強みは何かと聞かれたら、1つの番組を長く続けられることだと思います。現在も、毎週MCを務めている情報番組『シューイチ』は今年で14年目になりました。みなさんが飽きずに見てくださっているのは、等身大の僕が刻々と変わっていく姿を画面でさらけ出しているからだと思います。

『シューイチ』のMCを始めた当初の僕は40代前半。息子たちもまだ小さくて、上の子たちが少年野球をやっていた頃です。番組が終わるとその足でグラウンドに駆けつけて、自分も泥だらけになりながら試合の審判をしたり、息子たちを車に乗せて家まで送り迎えをしたものです。それが、今、56歳になった僕のライフスタイルはまったく違う。25歳になった長男の翔貴は芸能界に入り、次男は大学生、三男、四男はイギリスに留学中で、妻も仕事や趣味で自分の時間を過ごしている。家の中はガラ~ンとして「今日は犬と僕だけ」なんていう日も珍しくない。(笑)

自分の暮らしが変われば、当然、世の中に対する興味や視点も変わります。自分で言うのもなんですが、だからこそ、何年たってもMCがマンネリにならず、「相変わらず、ヒデちゃんは面白いね」と言っていただけるのではないでしょうか。

『いばらない生き方 テレビタレントの仕事術』(著:中山秀征/新潮社)