朝の動き

お父さんの朝の動きは完全に決まっていました。

無表情で顔を洗い、四角いメガネをかけて、神棚に向かって二礼二拍手一礼。

『自分は、家族なしでは生きていけません。』(著:あばれる君 イラスト:和田ラヂヲ/ポプラ社)

その手を打つときの音は、家中に響き渡るような破裂音でした。

神様への気持ちが、そうさせているのでしょうか。